愛しいみなさまに贈る 和やか愛言葉 112/124「みんな、赤ちゃんだった」
みんな、赤ちゃんだった
赤ちゃんの頃は、
愛され上手だった。
愛されることを
遠慮しなかった。
愛することを
惜しまなかった。
生きるために、
身体中で
愛を発して、
身体中で
愛を受け入れた。
一人で生きられるようになるために、
少しずつ手が器用になり、
一人で歩けるようになり、
言葉で気持ちを表すようになって、
愛に不器用になった。
いつも誰かが
そばにいたけれど、
何かができるようになるたびに、
喜び、喜ばれ、
自由になって、
独りの時間が、増えていった。
得ていく過程は、
失う過程。
赤ちゃんの頃
身体に記憶された
無条件の愛は、
あまりに甘美で、
恋愛の
参考にはならない。
見た目は、大人。
でも、何歳であっても
みんな、赤ちゃんだったね。
みんな、愛されたいのは、
みんな、愛されていたから。
時には、
お母さんの胸に顔をうずめて、
『しょうがない子ね。』
と、言われながら、
背中をとん、とん、と
優しくさすられたように、
お父さんの腕にすっぽりと包まれて、
『いい子、いい子。』
と、言われながら、
頭をくしゃくしゃっと、
撫でられたように、
ノスタルジックな愛を
パートナーに
演出してあげるのも
愛かもしれない。
愛に彷徨い
途方に暮れたら、
記憶の中の
懐かしい愛に出逢いましょう。
愛そのものだった自分を
思い出しましょう。
愛おしくてたまらない
赤ちゃんのあなたを。
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